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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
・
アルが目覚めたのはそれから間もなくのことだった──
「他に変わった様子は!?」
「何もありません!」
部屋までの通路を騒々しく走る。
偵察から帰って来ていたルイスは目覚めたアルの容態をシェラから聞きながら扉を勢いよく開いた。
「アル──!」
ベッドから起き上がり、ロイドや子供達に囲まれながら温かい薬湯を飲んでいる。
蕩みのあるそれをスプーンで掬いかけた手を止めてアルはルイスに笑顔を向けた。
「もう大丈夫なのか!?」
「うん」
額に汗が滲む。息を弾ませルイスはアルの顔を近くで覗き込む。笑顔を浮かべたアルにホッとした表情を返すとルイスは崩れるように床に膝を着いていた。
「よかった──っ…」
アルの元気そうな顔を確かめてからはその言葉しかでない。
ほんとによかった──
今まで起きた事がまるで夢であったかのように安堵感に包まれる──
「心配かけてごめんなさい」
アルは小さく謝った。
ルイスは微笑んで首を振る。
「いや、謝るな──戻って着てくれた…それだけで十分だ…」
アルが目覚めたのはそれから間もなくのことだった──
「他に変わった様子は!?」
「何もありません!」
部屋までの通路を騒々しく走る。
偵察から帰って来ていたルイスは目覚めたアルの容態をシェラから聞きながら扉を勢いよく開いた。
「アル──!」
ベッドから起き上がり、ロイドや子供達に囲まれながら温かい薬湯を飲んでいる。
蕩みのあるそれをスプーンで掬いかけた手を止めてアルはルイスに笑顔を向けた。
「もう大丈夫なのか!?」
「うん」
額に汗が滲む。息を弾ませルイスはアルの顔を近くで覗き込む。笑顔を浮かべたアルにホッとした表情を返すとルイスは崩れるように床に膝を着いていた。
「よかった──っ…」
アルの元気そうな顔を確かめてからはその言葉しかでない。
ほんとによかった──
今まで起きた事がまるで夢であったかのように安堵感に包まれる──
「心配かけてごめんなさい」
アルは小さく謝った。
ルイスは微笑んで首を振る。
「いや、謝るな──戻って着てくれた…それだけで十分だ…」