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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村



「勇者だけじゃない──闇の王を倒せなければ全世界の人類が滅びる……。
現にアル、お前は闇の王と一戦交え…死んだ」


「……──」


「試練を受けて死ぬか使者として認められるか──二つに一つだ。それを越えなければ闇の王と対峙する力さえ手に入れることは出来ない…そうだな、マーク」

ロイドはマークに同意を求めた。

マークは聞かれて肩から斜め掛けにした鞄から古の書を取り出す。そして頷いた。

「──…光の剣に選ばれし三人の勇者が、

守護神の器に相応しい神器と成りうる使者か

今 見定めの時

試練を越えられぬ器は破壊の道を

強き心を備えた勇者だけが守護神の神器として力を与えられよう──…て、書いてあるよ」


「……な、避けては通れない」

「………」

ロイドは無言のアルに念を押すように付け加えた。

ルイスは静かに口を開く──

「ティールは“恐るるなら認めの印、還せ”と言った。還せばまた代わりの勇者が選ばれる…誰かがやらなければならない──ってことだろう…

神器として相応しいのか…多分に、神獣の力を身に宿せるだけの器なのかを確かめられるのかもな…その力も相当な物なんだろう…使いこなせなきゃ意味がないってことだ──」


車内は少し静まりかえっていた。

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