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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
・
「隊長!──目的地到着致しました」
馬車が停まると外から部下が扉を開いた。
先に降りたルイスや子供達に続き、気に入らない表情のまま馬車を降りるロイドの隙をみて、アルは後ろに居たレオを振り向く。
「あのことは絶対に言っちゃだめっ」
「なんでだ」
「なんでもだめっ」
馬車を降りかけた脚を止めてムキになって言うアルにレオは肩をすくめた。
「じゃあ口止めだな」
「は?──…!っ」
中腰に屈めた逞しい体。
覆い被さるレオの陰がアルに重なる。
後ろを振り向いた瞬間アルは急に口を塞がれていた。
柔らかい唇に軽く触れ、ほんの一瞬で顔を放すとレオは自分の唇を妖しく舐める。
「…っ……」
「ロイドの奴がうるせーからな…」
アルの耳元でそう囁いてレオはニヤリと笑った。
扉で固まっていたアルに気付き、ロイドは直ぐにアルの手を強く引き寄せる。
「……アルっ…アイツの傍に居るなっ」
「そんなこと言ったって……っ…」
手が早すぎるんだもんっ……
動きが素早過ぎて避けきれない。ピリピリとしているロイドに半ば強引に手を牽かれ、日の暮れた遺跡へアル達は向かった。
「隊長!──目的地到着致しました」
馬車が停まると外から部下が扉を開いた。
先に降りたルイスや子供達に続き、気に入らない表情のまま馬車を降りるロイドの隙をみて、アルは後ろに居たレオを振り向く。
「あのことは絶対に言っちゃだめっ」
「なんでだ」
「なんでもだめっ」
馬車を降りかけた脚を止めてムキになって言うアルにレオは肩をすくめた。
「じゃあ口止めだな」
「は?──…!っ」
中腰に屈めた逞しい体。
覆い被さるレオの陰がアルに重なる。
後ろを振り向いた瞬間アルは急に口を塞がれていた。
柔らかい唇に軽く触れ、ほんの一瞬で顔を放すとレオは自分の唇を妖しく舐める。
「…っ……」
「ロイドの奴がうるせーからな…」
アルの耳元でそう囁いてレオはニヤリと笑った。
扉で固まっていたアルに気付き、ロイドは直ぐにアルの手を強く引き寄せる。
「……アルっ…アイツの傍に居るなっ」
「そんなこと言ったって……っ…」
手が早すぎるんだもんっ……
動きが素早過ぎて避けきれない。ピリピリとしているロイドに半ば強引に手を牽かれ、日の暮れた遺跡へアル達は向かった。