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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村
・
「何があった?」
古の地図を指差しながらアルは目だけで訴えてくる。三人は近付くとアルの指先に視線を落とした。
「──!」
ハッとしたルイスにアルはねっ!と顔を向ける。
写した地図に記された古の文字の地名──
そして、その下にある現代語に訳された文字。ロイドはそれをなぞりながら口にした。
「名もなき村に通ずる道──っ…」
「地図からみたら城の裏手だな?…これがどうした?」
ハッと口を庇うルイス達にレオは聞き返す。
「大樹の根元だ…アルが謎を解いて見つけ出した入り口が裏庭の大樹の根元にあるっ!」
「根元!?なんだそりゃ?」
「──とにかくいってみるぞ!!」
足りない説明にレオは理解できぬまま皆の後を着いていった。
「たしか、湖の壁画に浮いていた文字には“道が開かれる”って書いてあったな」
ルイスにうん、とアルは答えた。
「おかしいとは思ったんだよ──大樹の地下道の奥は行き止まりにしちゃやけに広々として天井も高かったしな…っ…何か起きてる可能性は多いに有り得る!」
足を早める男達にアルは必死についていく。脚の長さに差がありすぎて歩幅が足りなすぎる。
急ぎ足で向かっていると何処からか声が聞こえてきた。
ルイス達は無意識に耳を澄ませる──
「シッ!あっちにいけよ!!なんだこの馬っ!?」
何か一人で競り合っているような声だ。
馬という単語にルイス達は何故か顔を見合わせる。
声のした先はたしか大樹がある辺りだ。
急いで向かうとルイスはその騒ぎの主に声を掛けた。
「待てっその馬に手を出すな──!」
ルイスの声に振り返るとその者はルイスに気付き、直ぐに敬礼する。
「隊長!!──…っとロイドさん…っ」
名前を小さく呟かれ、ロイドの顔がうげっと歪んだ。
「ここの警備担当か?」
「はい!47番 少年新精鋭部隊所属! ニコル・ジョンソンっ…只今、こちらの警備にっ…」
「わかった!御苦労だったな。もうさがっていいぞ」
「え──」
「ここに要る必要はもう無いと言った。二度はない──下がれっ!!」
「──…っ…はいっ」
納得いかないままニコルは回れ右をする。
「何があった?」
古の地図を指差しながらアルは目だけで訴えてくる。三人は近付くとアルの指先に視線を落とした。
「──!」
ハッとしたルイスにアルはねっ!と顔を向ける。
写した地図に記された古の文字の地名──
そして、その下にある現代語に訳された文字。ロイドはそれをなぞりながら口にした。
「名もなき村に通ずる道──っ…」
「地図からみたら城の裏手だな?…これがどうした?」
ハッと口を庇うルイス達にレオは聞き返す。
「大樹の根元だ…アルが謎を解いて見つけ出した入り口が裏庭の大樹の根元にあるっ!」
「根元!?なんだそりゃ?」
「──とにかくいってみるぞ!!」
足りない説明にレオは理解できぬまま皆の後を着いていった。
「たしか、湖の壁画に浮いていた文字には“道が開かれる”って書いてあったな」
ルイスにうん、とアルは答えた。
「おかしいとは思ったんだよ──大樹の地下道の奥は行き止まりにしちゃやけに広々として天井も高かったしな…っ…何か起きてる可能性は多いに有り得る!」
足を早める男達にアルは必死についていく。脚の長さに差がありすぎて歩幅が足りなすぎる。
急ぎ足で向かっていると何処からか声が聞こえてきた。
ルイス達は無意識に耳を澄ませる──
「シッ!あっちにいけよ!!なんだこの馬っ!?」
何か一人で競り合っているような声だ。
馬という単語にルイス達は何故か顔を見合わせる。
声のした先はたしか大樹がある辺りだ。
急いで向かうとルイスはその騒ぎの主に声を掛けた。
「待てっその馬に手を出すな──!」
ルイスの声に振り返るとその者はルイスに気付き、直ぐに敬礼する。
「隊長!!──…っとロイドさん…っ」
名前を小さく呟かれ、ロイドの顔がうげっと歪んだ。
「ここの警備担当か?」
「はい!47番 少年新精鋭部隊所属! ニコル・ジョンソンっ…只今、こちらの警備にっ…」
「わかった!御苦労だったな。もうさがっていいぞ」
「え──」
「ここに要る必要はもう無いと言った。二度はない──下がれっ!!」
「──…っ…はいっ」
納得いかないままニコルは回れ右をする。