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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第27章 名もなき村

「アル。行こう」

「……でも…」

先に進む前に聞きたい事が沢山あった。

開いた扉の奥は真っ暗闇だ。何も解らずこのまま進むことはとても怖い。

アルは不安げにその奥を見つめる。

この先を進み、女神の洗礼を受けたその後は……。

試練が待っている。

ロイドにルイス、そしてレオ。この三人の命を駆けた試練が……。


「心配するなアル!」

隣に並び、前に出たレオが二つの剣を引き抜き肩に担ぐ。

「俺様が先に行く。お前は俺様にしっかり掴まって着いてくればいい。こんな風にな…」

「…あ……」

ぐいっと小脇に抱き寄せてアルを寄り添わせる。
強引な力強さにアルは小さな声を上げて思わずよろけ、レオの腰に抱き付いた。

「レオ……」

抱き付いたまま見上げたアルにレオはウインクをして見せる。

まるでアルの不安を飛ばすように、レオに似合わぬ優しい笑みと茶目っ気を微かに窺わせるその表情を見てアルは少し気持ちがほぐれた。

「護るならもっと前を歩け」

「──!…なっ…」

ロイドはアルを奪い返してレオを突飛ばした。

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