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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第5章 想い人


あまりの恐怖にとっさに目を覚ましたルイスの顔を愛猫のフサフサとした尻尾が撫で上げていた


「にゃぁ〜ん」

──…っ…
‥これのせいかよ


「りり‥おいで。」

ルイスは愛猫の《りり》の尻尾を撫でながら抱き上げるとベッドから降りて窓を覗いた‥


夕べ寝たのが明け方だったからな‥
しかし、目覚めの悪い朝だ
‥しかもなんでザドルなんだよ…


不満を抱えながらじんわりとかいた冷や汗を拭い時間を確認する‥

時刻は午前11時‥


‥ちょっと寝過ごしたな‥

まぁいい‥隊の方は自主訓練でやらせてあるし、俺はまた調べものしなきゃな…

ルイスは隊服に着替えると早めの昼食を部屋に運ぶよう城の者に頼んだ。


「にゃぁん‥」

「ん、どうした?りり‥」

足元に擦り寄るりりを、ルイスは抱き上げる。真っ白な長い毛を撫でると、りりはゴロゴロと喉を鳴らして目を細めた‥


「可愛いなお前は‥

あのじゃじゃ馬姫もお前みたいに可愛げがあればいいんだがな」


ルイスはさっきの夢を思い出していた‥

「‥ぅぷッ……」

そして吐き気をもよおす



どうしてもザドル姫の印象の方が強かったらしい



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