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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第28章 女神の降りる丘
「…っ…お、おいっ…永遠なる乙女ってどういうこった!?」
小さく輪を作り、レオが共に驚いていた二人に尋ねる。
「そ、それはお前、たぶんあれだ……」
ルイスは動揺も露に額に手を当てながら考える。
「なんだ“あれ”ってのはっ……」
「あれってのはっ……た、ぶん……ずっと処女…ってこと…だ……」
「ずっ、と…?…」
“・・・・・・・・・
えええぇぇっ────!”
沈黙を置いたのち、事の重大さに気付いてレオは驚愕の叫びをあげていた……。
「おい女神!ずっとてのはどういうこったぁ!!」
レオはキッと女神を振り向く。
他の二人も非常に複雑な表情を浮かべている。
「黙ってねえで何とか言いやがれ!」
“……っ…”
レオの激しい剣幕に一瞬、女神はたじろいでいた。
“……か、…神の力を使うには乙女でなくてはなりませ…”
「…っ…ああん!?なあにがっ乙女だああぁ!お前、神だろ!?んな条件何とかしろっ」
相手が神だろうが悪魔だろうが関係無い。恐れも持たないレオは脅す勢いで女神に詰め寄っていた。
アルは隅で真っ赤に染まって小さくなっている……。
まさかこんな誓約が待っていようとは──
あからさまに荒れ狂うレオ。そしてロイドはショックが隠せず背中を落として青ざめる。
「乙女でなきゃなんで穢れてるってんだっ!?ああ!?」
納得のいかないレオは女神に向かって大声を張り上げ続けていた。