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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第28章 女神の降りる丘

怪我をした様子も見られない。

そして、いつの間にか姿の消えた女神をルイス達は探す。

「これで神々の力がアルに宿ったってことか?……」

額に汗を浮かべ、ロイドは呟く。

その時、遠くから声が聞こえた。

ルイスもレオも動きを止めて、耳を澄ませる。


“選ばれし使者よ……次はあなた方が試練を越えるのです……直ちに従者と共に彼の地に向かい守護神の力をその手に──……”


「………消えやがった…」
レオがポツリと口にした。

澄ませた耳で、辺りを探るももう女神の気配は何処にもない。

アルもレオの言葉に頷き返す。

「試練なんて……守護神が何処にいるのかも教えず丸投げかよ……」

ロイドがこれではお手上げだと肩を竦める。

「自分達で探せってことか……守護神に辿り着くまでも試練ってことか……」

ルイスが難しい顔で顎に手を添えた。

「ま、とにかく戻ろうぜ!国王と白髪の爺さんにもこのことを報告しなきゃならねえんだろ?」

「ああ、そうだな。戻ってまた皆で話し合おう……だがその前に“名もなき村”にも行ってみたいが……」

ルイスは言いながらアルの様子を窺う。

以前、村に行くことに対してアルは不安を浮かべたことがあった。そのことを気にかけて尋ねたルイスにアルは真っ直ぐに目を見つめ、はっきりと頷き返していた──。

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