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[続]天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第28章 女神の降りる丘
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「ケホっ…っ……あ!これだ!ここにあったんだっ」

ふぅーっと息を吹き掛けて、積もった埃を払い飛ばす。舞い上がった埃に咳き込みながらも、マークは見つけたそれを嬉しそうに抱き抱えていた。

神の化身。ティールに連れられ、暗い地下道を歩いてティムとマークが辿り着いたのは、自分達が生まれ育ったあの名もなき村だったのだ。

久し振りに帰ってきたティム達は最初こそこの村の荒れ果てた姿にショックを受けたが、何よりもまた戻って来れた嬉しさの方が大きい。

ティム達は真っ先に墓に行き、そこらに生えていた草花を村の皆の墓標に供えると自分達の家の中を探索していた。

マークは村を出る際に持ち出すことの出来なかった植物図鑑を一纏めにすると、今度は長の家の書棚を漁っていたのだ。

「おう、マーク!何かあったかっ」

ティムは窓から爪先立ちで覗き込み長の部屋に居たマークに声を掛ける。

「あったよ!」

マークは笑顔で答えると、数冊の書物をティムに自慢気に見せていた。

ティムはその本を見て目を見開く。

「やったな!兄ちゃん達も喜ぶぞ!」

玄関から駆け込んできてそう言ったティムに、マークは大きく頷き返した。
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