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MY GIRL
第10章 熱
「…1つ言わせて貰うけど。6度だったら死ぬぞ」

「…?…あ!間違えた!36度!これお願いしまーす」

「はいはい」

いつも6度とか7度とか1桁しか言わないからなぁ。

だって、大体人間の体温30度台じゃんね〜。

先生に遅刻届を出して会釈し、教室に向かう。

英語の授業中で、なぜかクラスの皆に凄く驚かれた。

「よっしゃぁぁあ」

「いぇーい」

だって。

何かあったのかな?

首を傾げながら席に着く。

「美咲…おはよ」

恐る恐る、といったように挨拶してくれる蒼汰。

「おはよっ」

ねぇ蒼汰。

そんな傷付いた顔しないで?

ちょっと前までは、蒼汰を避けてしまってたけど。

あたしね、もう大丈夫なの。

大樹に忘れさせて貰ったの。

大樹とのエッチでいっぱい泣いて、忘れさせて貰ったんだよ。

だからもう気にしないで。

今まで通り…仲良く、したいなぁ。

隣から視線を感じながら、あたしは授業を受けた。









大樹SIDE


「なおや」

その名前が頭から離れず、殆ど眠れないまま朝を迎えた。

少しだけ寝て起きて美咲の部屋に行くと、美咲はまだぐっすり眠ってて、起こすのは気が引けたから小さくキスして頭を撫で、ベッドを離れた。

準備を終えても美咲はまだ寝てて、額に手を当てるともう熱くない。

熱を計ると36度7分。

「…ゆっくり寝てな」

そう呟いて離れ、咳が出た為マスクを貰い、電車で学校に向かった。






「高宮、大丈夫か?顔色悪いぞ」

「大丈夫です…、ありがとうございます」

話しかけてきた先生に作り笑顔で挨拶を返す。

体だりぃ…

でも今日生徒会あるし遅くまで残らねぇと…

名簿も調べたいし。

怠い体と頭痛を堪えて、7限の授業を受けた。




放課後。

休み時間に名簿を調べると、2年に1人いた。

すぐに教室まで行って問い質すと、美咲の事は知っているが元彼どころか話した事もないし、中学からずっと付き合ってる彼女がいる、と言われた。

わざわざ、隣のクラスにいる、と言って連れてきてまでしてくれたし。

「あの…凄ぇ顔色悪いですけど…大丈夫ですか」

…俺の心配までも。

「…いや。ありがとう」

何とか平然を装って答えた。

じゃあ…誰なんだ。

ぶっちゃけ今は…自分の体調なんてどうでもいい。


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