この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
MY GIRL
第10章 熱
寝言で名前呼ぶなんて相当関わりねぇとしねぇよな…

帰ったら美咲に直接聞いてみるか…

授業中、そればかり考えていた。






「失礼しました」

借りた名簿を先生に返して保健室を出る。

今日は先生に会う度

「顔色悪いけど大丈夫?」

類の事を言われる。

正直言って全然大丈夫じゃない…

まともに頭働かねぇし、グラグラするし、もう限界が近付いてきてる…

だけど、

「全然大丈夫です」

と言ってしまう。

階段がこんな長く感じるの初めてだ…

3階まであと半分もあるんだが…

踊り場まで漸く上ってため息を吐くと、視界がグラリと揺れた。

…あ、やべ…

崩れ落ちた俺の耳に、今日は学校にいる筈のない愛する女の声が聞こえた気がした。







美咲SIDE


「本当にごめんなさい」

あたしは今、蒼汰と涼太先輩から謝られてる。

「あ、あのー…あたし、もう大丈夫です。妊娠しちゃったら別だけど、避妊したし、大樹にいっぱい消毒して貰ったので!顔上げてくださいっ」

「ちなみに何回…」

「へ?」

「…その、消毒の回数…」

「そんなの数えないよ。数えた事もないな〜」

何とも言えない表情で笑う2人。

「俺ら、もう金輪際何もしねぇから。したら退学する」

「っそ、そこまで…っ」

「いや、ほんとに」

真剣な表情で言う涼太先輩。

退学は極端だけど…大樹が説得してくれたのかな?

「あのあたし…辛い事は基本すぐに忘れるんです!だからあの、気にされる方が、あたしとしては嫌というか…」

2人共、本気で謝ってくれてる…そう感じた。

どうせなら、忘れてこれからも仲良くしてくれた方がすっごく嬉しい。

「わざわざ謝ってくださってありがとうございます」

「いや、うん…。でも美咲、これだけは忘れないでほしい。俺は、美咲が好きだ」

「…」

犯されてる時、何度も言われた言葉。

「美咲、好きなんだよ」

「大樹と別れて俺と付き合えよ」

「俺と付き合うって言ってくれるまでやめねぇぞ」

女嫌いの涼太先輩。

冗談や嘘でそんな事言わない…本気で言われてるんだって、すぐに分かった。

「…ありがとう、ございます。でも…ごめんなさい。大切な人がいるんです」

笑顔の大樹が、頭に浮かぶ。


/245ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ