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MY GIRL
第10章 熱
寝言で名前呼ぶなんて相当関わりねぇとしねぇよな…
帰ったら美咲に直接聞いてみるか…
授業中、そればかり考えていた。
「失礼しました」
借りた名簿を先生に返して保健室を出る。
今日は先生に会う度
「顔色悪いけど大丈夫?」
類の事を言われる。
正直言って全然大丈夫じゃない…
まともに頭働かねぇし、グラグラするし、もう限界が近付いてきてる…
だけど、
「全然大丈夫です」
と言ってしまう。
階段がこんな長く感じるの初めてだ…
3階まであと半分もあるんだが…
踊り場まで漸く上ってため息を吐くと、視界がグラリと揺れた。
…あ、やべ…
崩れ落ちた俺の耳に、今日は学校にいる筈のない愛する女の声が聞こえた気がした。
美咲SIDE
「本当にごめんなさい」
あたしは今、蒼汰と涼太先輩から謝られてる。
「あ、あのー…あたし、もう大丈夫です。妊娠しちゃったら別だけど、避妊したし、大樹にいっぱい消毒して貰ったので!顔上げてくださいっ」
「ちなみに何回…」
「へ?」
「…その、消毒の回数…」
「そんなの数えないよ。数えた事もないな〜」
何とも言えない表情で笑う2人。
「俺ら、もう金輪際何もしねぇから。したら退学する」
「っそ、そこまで…っ」
「いや、ほんとに」
真剣な表情で言う涼太先輩。
退学は極端だけど…大樹が説得してくれたのかな?
「あのあたし…辛い事は基本すぐに忘れるんです!だからあの、気にされる方が、あたしとしては嫌というか…」
2人共、本気で謝ってくれてる…そう感じた。
どうせなら、忘れてこれからも仲良くしてくれた方がすっごく嬉しい。
「わざわざ謝ってくださってありがとうございます」
「いや、うん…。でも美咲、これだけは忘れないでほしい。俺は、美咲が好きだ」
「…」
犯されてる時、何度も言われた言葉。
「美咲、好きなんだよ」
「大樹と別れて俺と付き合えよ」
「俺と付き合うって言ってくれるまでやめねぇぞ」
女嫌いの涼太先輩。
冗談や嘘でそんな事言わない…本気で言われてるんだって、すぐに分かった。
「…ありがとう、ございます。でも…ごめんなさい。大切な人がいるんです」
笑顔の大樹が、頭に浮かぶ。
帰ったら美咲に直接聞いてみるか…
授業中、そればかり考えていた。
「失礼しました」
借りた名簿を先生に返して保健室を出る。
今日は先生に会う度
「顔色悪いけど大丈夫?」
類の事を言われる。
正直言って全然大丈夫じゃない…
まともに頭働かねぇし、グラグラするし、もう限界が近付いてきてる…
だけど、
「全然大丈夫です」
と言ってしまう。
階段がこんな長く感じるの初めてだ…
3階まであと半分もあるんだが…
踊り場まで漸く上ってため息を吐くと、視界がグラリと揺れた。
…あ、やべ…
崩れ落ちた俺の耳に、今日は学校にいる筈のない愛する女の声が聞こえた気がした。
美咲SIDE
「本当にごめんなさい」
あたしは今、蒼汰と涼太先輩から謝られてる。
「あ、あのー…あたし、もう大丈夫です。妊娠しちゃったら別だけど、避妊したし、大樹にいっぱい消毒して貰ったので!顔上げてくださいっ」
「ちなみに何回…」
「へ?」
「…その、消毒の回数…」
「そんなの数えないよ。数えた事もないな〜」
何とも言えない表情で笑う2人。
「俺ら、もう金輪際何もしねぇから。したら退学する」
「っそ、そこまで…っ」
「いや、ほんとに」
真剣な表情で言う涼太先輩。
退学は極端だけど…大樹が説得してくれたのかな?
「あのあたし…辛い事は基本すぐに忘れるんです!だからあの、気にされる方が、あたしとしては嫌というか…」
2人共、本気で謝ってくれてる…そう感じた。
どうせなら、忘れてこれからも仲良くしてくれた方がすっごく嬉しい。
「わざわざ謝ってくださってありがとうございます」
「いや、うん…。でも美咲、これだけは忘れないでほしい。俺は、美咲が好きだ」
「…」
犯されてる時、何度も言われた言葉。
「美咲、好きなんだよ」
「大樹と別れて俺と付き合えよ」
「俺と付き合うって言ってくれるまでやめねぇぞ」
女嫌いの涼太先輩。
冗談や嘘でそんな事言わない…本気で言われてるんだって、すぐに分かった。
「…ありがとう、ございます。でも…ごめんなさい。大切な人がいるんです」
笑顔の大樹が、頭に浮かぶ。