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MY GIRL
第4章 関係
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「おはよ美咲。ははっ…ついに遅刻したかー、いつかすると思ってたけど」

10分遅れて学校に来て、クラスの友達に挨拶しながら席につくと、隣の席の蒼汰が笑いながら言ってきた。

矢野 蒼汰(やの そうた)。

蒼汰は、きっと誰よりも一緒にいる存在。

女友達よりも…もしかしたら、親よりも。

小中高全て同じで、気付いたら隣にいて、一緒にいるのが当たり前になってた大切な存在。

もうお互いのこと何でも知ってるよね。

…ものすごく助かってるんだ、蒼汰がいるおかげで。

その理由は、おいおい。

「おはよぉ…あぁ疲れた。朝なのにもう放課後って感じ…」

「何でだよ、早すぎだろ」

「だってー…。朝で寿命5年は縮んだぁ…」

「ははっ、何それやべぇな。…1限目数学だからな?」

「へ?…っあ!」

現代文出してた…

「5年年老いてバカになったか?」

「えー!?酷いー!あたし5年後はキャリアウーマンとしてバリバリ働いてるもん!」

「えぇ、どうかなぁ」

「働いてる!」

「えー」

「働いてるうう」

「はいはい。頑張ってクダサイ5年年老いた美咲さん?」

「蒼汰のバーカ!」

あたし達の朝はいつもこう。

皆に夫婦漫才、って言われてる。

夫婦かー…あたしと蒼汰が結婚したとしたらあたし、矢野美咲だね。

…大樹と、結婚したら…

高宮、美咲かぁ。

高宮美咲…

合ってるなぁ、なんて頭の中で考えてると、

「…で?何で遅刻したの?」

その質問に我に返る。

「…っあ、えっと。…んー、何だろ。寝坊かな?」

「その寝坊までの間は何なの」

「えぇ、そこ突っ込むー!?」

「あれか?俺以外に男でも出来て、ヤりすぎて起きれなかったか?」

「…っ」

「…ま、冗談だけど。…って、え?何その顔」

…や、ヤってなんて、ないけど…朝の、大樹にキスされる直前の、目を伏せた綺麗な顔思い出して…

顔が熱くなったのが自分でも分かった。

「…え?ちょ待って。まさか彼氏出来たとか言っちゃう?」

その言葉に小さく首を振る。

「…何だ。驚かすなよ~、マジで焦ったわ」

と、蒼汰がホッと息を吐いた。


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