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MY GIRL
第4章 関係
…けど、すぐに真顔になってあたしを見つめた。

「…好きな男、出来たとか?」

いつもだけど、どうしてこういう話の時、すごく真剣に聞いてくるんだろう…

普段はふざけた感じの話ばかりなのにな。

うーん…好きな男、かぁ。

すると、頭に大樹の意地悪な笑顔が浮かんだ。

…いやいや!

何で大樹が出てくるのっ!

ち、違うでしょ。しっしっ!

「そ、そうかもね…」

平然を装って適当に流すと。

「え、それって俺っ!?」

と言って身を乗り出してきた。

蒼汰…は、一番大事な男友達だな。

恋愛対象には、もう出来ない。

大好きだけどね。

蒼汰との、とある秘密の関係をやめるには。

新しい恋が必要かもしれないなぁ…

「先輩っ」

そう言って、授業が始まるまで机に突っ伏してた。






放課後。

「美咲、帰るぞ」

「はー…、うわーっ!?」

思わず返事しかけて叫ぶことで遮り、教室の入り口に立ってる大樹の腕を掴み慌てて近くの空き教室に入った。

「えっ何で来るのっ!?」

「何でって…ひでぇな。一緒の家に住んでる仲じゃん」

「…っう、」

「な、腹減った。たいやき食いたい。買って帰ろ」

規則正しく並んだ机の1つに座り、あたしの身体を抱き寄せて言った大樹の言葉に頬を膨らませる。

「もうちょっと待ってー!今いいところだから…」

いつも自分のことを話さないで聞き役に徹してる友達の貴重な恋愛話を聞いてる真っ最中だった。

もう話し終わってるかな?

もっかい話してくれるかなぁ…

「いいところ?…って、何が」

「放課後トーク!友達のね?すごく珍しい話聞いてたのー…」

「ふぅん…俺の居候のことも?誰か話したの?」

「え?ううん…話してない。一緒に住んでること、あまり周りに話さない方がいいかなって…」

「うん。話してほしくないかな」

「うん…恥ずかしいしねっ」

「あぁ、やっと意識してくれた?」

「…ん?深い意味はないけど…。…あ、お腹空いてるならこれあげる。たいやきではないけど」

そう言って制服のポケットからチョコレートの包みを3つ取り出して、大樹に渡す。

「さんきゅ。チョコ好きなの?」


 
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