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MY GIRL
第4章 関係
「うん、大好き!」

「…おぉ、うん」

「…ねぇ大樹ぃ、その子の話どうしても聞きたいの。聞き終わったら出てくるから、待ってて貰えないかな…?遅いなって思ったら、連絡ちょうだい?」

昨日電話番号やメールアドレスを交換したことを思い出し、言ってみる。

「たいやき、あたしも食べたいし…奢ってあげるっ」

さぁ、とどめだ!

すると大樹は一瞬顔を綻ばせたけど、すぐに呆れたような顔をしてあたしを見てきた。

「…ほんと分かってねぇな」

「ん?何がー?」

「…もういい。美咲…今日の夜覚悟してろよ、身体に教え込んでやる」

「分かったぁ」

あたしのあっけらかんとした返事に驚いて何かを言いかけ口を開いたけど、諦めたように口を閉じる大樹。

そして困ったようにあたしの頭を撫でると、机を降りてあたしを振り返る。

「忘れんなよ、今日の夜だぞ」

「うん」

そう言いつつ、空き教室を出ていった。

夜、身体に教え込む。

お兄ちゃんもよくそう言って勉強教えてくれたなぁ。

頭よさそうだからな大樹。

数学がいいなー!

先生、何語話してるか全然分かんないんだもん。

そんなことを考え、首を傾げながら空き教室を出て。

「何なんだ一体…どうすりゃあんな天然記念物みたいなやつが俺のものになんだ。強引に迫ればいいのか?」

ぶつぶつ何かを呟きながら歩いていく大樹の後ろ姿を眺めた後、自分の教室に戻った。

「ねね、あのイケメン何の用だったのっ!?」

「3年の有名な人だよね!?知り合いなの?彼氏?」

問い詰めてきた友達に

「あたしに聞きたいことあったんだって!」

なんて説明し、お喋りを再開した。





喋ってる途中ふと気づいてスマホを見たら、大樹から

「遅すぎ。犯す」

「友達の目の前で食ってやろうか」

ってメールと着信が5件も来てて、何となく身の危険を感じて慌てて友達にバイバイして教室を飛び出した。

1時間半も経っちゃってた…絶対怒ってる!

玄関に行き靴を履き、3年の靴箱に向かうと。

靴箱に凭れかかって本を読んでた大樹が、あたしを捉えると睨んだ。

「…遅い。俺を待たせるとはいい度胸だな…」

ゆらりと立ち上がった大樹があたしのすぐ目の前に来て見下ろしてくる。

「ごめんなさい…っ連絡くれてたの気付かなくてっ」


 
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