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MY GIRL
第17章 浮気疑惑?
よろけて階段を降りていった女。

はっ…ざまぁみろ。

ざまあ…

「…はぁ」

扉にもたれ掛かって床に座り込み、ため息を吐いた。

…何しに来たんだろ、俺。

ほんとは凄く迷った…行くか、行かないか。

前の時とは違い大樹さんが美咲を迎えに来れなくなった時点で、俺の拒否権なしで行かなければいけなかったんだけど、ただの邪魔者じゃねぇか…俺なんて。

美咲は大樹さんと愛し合う為だけに来たのに。

約12年経った今でも諦められない、美咲への思い。

大樹さんと美咲が遠距離で離れてる2年間の間、奪えるタイミングなんて笑える位あった。

そもそも学校でいつも一緒にいるから周りから付き合ってるって思われてたし、告白されてる所に行く時、本当に付き合ってるのか疑われてそいつの目の前でキスした時もあったし。

でも…もう、傷付けたくないから。

その日の夜、電話で大樹さんに謝った。

包み隠さず話してる…その日美咲に、俺と美咲に何があったのか。

最初は電話から殺気が伝わってくる位キレてたけど、美咲からも同じように報告を受けてるらしく、「それ以上の事をしたら殺す」って事になった。

俺は俺なりに、巧くやってきたつもりだった。

巧く美咲に付け込んで、いつか奪ってやろうと。

だけど、肝心な所で躊躇して。

あと一歩が踏み出せなくて。

結局は誤魔化してしまう。

それでも少しは俺の事、男として見て貰えてるかな。

そう、期待するけど。

ご存知の通り、無駄な位鈍感なので。

恐らくそれ以前にまず、そういう目で見る気もないんだろう。

俺の思いを気付かせる為の告白だって、しようと思えば幾らだって出来る。

…だけど。

美咲が俺から離れていくのが怖いんだ。

あの事件以降、美咲に避けられ続けた時…死ぬよりも辛くて、自分の心を殺したくなった。

いっそ死んだ方がマシだ。

辛くて辛くて辛くて、生きる希望を失って、自分のした行動に後悔して…

いや…恐らく、俺は一度心を殺したんだ。

だけど、心を殺してもぬけの殻だった俺を、涼太と共に美咲に謝罪した俺を、美咲は蘇らせてくれたんだ。

そんな、俺が。

美咲に思いを伝えるって?

「…はっ」

そんなの…

今度こそ、美咲は俺の元を離れていくに決まってんじゃねぇか。


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