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MY GIRL
第6章 涼太
特に、あたしは相手のことを知らないのに相手はあたしのことを知ってて、突然告白してくる人は少し苦手でもあった。

どこから個人情報を知ったのか連絡してきて、同じ学校にいるけど顔も分からない人と連絡を取ったことは何度もあるけど、長くは続かなかった。

もともと文字を打つのが遅いのもあってあまりメールが得意ではないし、SNSもやっていないから、最初は楽しくてもだんだん疲れてきちゃって。

同時に何人もの人と連絡を取るのは、どの人とどんなやり取りをしていたかとか、顔も分からないから混乱しちゃって…

勉強もまともに出来ず、夜中でも連絡がくるから返さなきゃと思ってしまって生活に支障をきたすようになった。

「無視したらいいんだよそんなの!フェードアウトフェードアウトッ」

って友達から言われて、返さずにいてみたら返信の催促がきて、つい返しちゃったこともあったけど…

なんとか勉強を理由に、自然消滅させた。

それ以来、誰か分からない人からの連絡は返信せず、連絡先を聞いてくる人には丁重にお断りした。

そして告白も、すぐに断るのは申し訳ないかな、と思ってたけど、気にしたら疲れちゃうなーって思って。

「ごめんなさい」って断れるようになった。

「告白、1日に数回されるんだろ?」

その言葉に、今ではもう作り慣れた笑顔で応える。

答えにくいことでも、笑顔を浮かべたらなぜか相手が納得してくれることに気付いてからは、有効活用していた。

「だってさ、俺が今から告白しても付き合えないってことでしょ?」

「お付き合いしてる人いるから…」

「あーそうだった、クソー…」

「それ思ったら高宮って人すげーよな。どんな手使ったんだろうな」

…うーん。

もう大樹のところ行ってもいいかなぁ。

お弁当を後ろ手に持ち、ゆっくりと後ろに進んで。

雄星くんと目が合ったから、小さく手を振ってその場を離れた。

これも、「フェードアウト」の1つだと知った。

高校が決まった時、お母さんに

「学生の内に男のあしらい方身に着けちゃいなさい」

って言われて、最初は何のことか分からなかったけど、今思えばこのことかな、って。

「男をいっぱい知っておくのよ。せっかく可愛い顔してるんだから、付き合う人を1人に絞らなくてもいいんだし」

…わりと奔放に育ったな、と思う。


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