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MY GIRL
第6章 涼太
「お母さんもお父さんと結婚するまで、いろんな人と出会って、いろんなことを学んで、いろんな人とお付き合いしたから」
「…今はお父さんだけだよね?」
「当たり前でしょ〜!お母さんの運命の人だもーん」
子どものあたしから見ても、仲が良くて、若々しい両親。
口喧嘩をしてるところを何度も見るけど、次に見た時は普通に話してるし、2人でよく旅行してるし。
お母さんは本当にいろんな人と出会って、お父さんを選んだんだろうなぁ。
あたしもそんな人と出会いたいな。
けど、大樹と出会って、何だか不思議な自信があった。
あ…この人、あたしの運命の人だ、って。
ずっと無くしていたパズルのピースを見つけたように。
もっとずっと…初めて会って話す前から、昔から知っていたかのように。
磁石のように、離れてもまたくっつくように。
一緒にいるんじゃないかって思うんだよね。
それは今後、変わるかもしれないし、変わらないかもしれないけど。
3年の教室がある階に着き、一番奥の教室まで向かっている途中。
見慣れた後ろ姿を捉えて、笑顔が溢れた。
「大樹ーっ!」
こっちを振り返り、優しい表情になった大樹にぎゅっと抱き着く。
「こら、転ぶだろ」
って言いながらあたしを抱き寄せてくれる。
教室からお弁当を取ってきて、いつも食べてる場所に向かう途中、横顔を見上げて、ああ、好きだなぁ、って思う。
ずっと一緒にいたいな。
そう思いながら、腕を絡めた。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*
それから、テスト期間だけでなく、ほとんどの放課後を大樹の教室で過ごすことになったあたし。
大樹、涼太先輩、あたしで机をくっつけて、それぞれの勉強を黙々として、分からないことをときどき聞いて。
涼太先輩と初めて話した時に「俺のこと好きにさせるから」って言われてから、涼太先輩はあたしにたくさん話しかけてくれるようになった。
それは、いつも唐突で。
「ねえ美咲。大樹やめて俺と付き合う気はない?」
「は?」
「えっ」
「涼太…。お前、急すぎるだろ。いきなり何だよ」
「急じゃねーよ。俺結構攻めてるつもりなんだけど」
「そういう意味じゃない。時と場合考えろ、すげー集中してる時に何だお前」
「…今はお父さんだけだよね?」
「当たり前でしょ〜!お母さんの運命の人だもーん」
子どものあたしから見ても、仲が良くて、若々しい両親。
口喧嘩をしてるところを何度も見るけど、次に見た時は普通に話してるし、2人でよく旅行してるし。
お母さんは本当にいろんな人と出会って、お父さんを選んだんだろうなぁ。
あたしもそんな人と出会いたいな。
けど、大樹と出会って、何だか不思議な自信があった。
あ…この人、あたしの運命の人だ、って。
ずっと無くしていたパズルのピースを見つけたように。
もっとずっと…初めて会って話す前から、昔から知っていたかのように。
磁石のように、離れてもまたくっつくように。
一緒にいるんじゃないかって思うんだよね。
それは今後、変わるかもしれないし、変わらないかもしれないけど。
3年の教室がある階に着き、一番奥の教室まで向かっている途中。
見慣れた後ろ姿を捉えて、笑顔が溢れた。
「大樹ーっ!」
こっちを振り返り、優しい表情になった大樹にぎゅっと抱き着く。
「こら、転ぶだろ」
って言いながらあたしを抱き寄せてくれる。
教室からお弁当を取ってきて、いつも食べてる場所に向かう途中、横顔を見上げて、ああ、好きだなぁ、って思う。
ずっと一緒にいたいな。
そう思いながら、腕を絡めた。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*
それから、テスト期間だけでなく、ほとんどの放課後を大樹の教室で過ごすことになったあたし。
大樹、涼太先輩、あたしで机をくっつけて、それぞれの勉強を黙々として、分からないことをときどき聞いて。
涼太先輩と初めて話した時に「俺のこと好きにさせるから」って言われてから、涼太先輩はあたしにたくさん話しかけてくれるようになった。
それは、いつも唐突で。
「ねえ美咲。大樹やめて俺と付き合う気はない?」
「は?」
「えっ」
「涼太…。お前、急すぎるだろ。いきなり何だよ」
「急じゃねーよ。俺結構攻めてるつもりなんだけど」
「そういう意味じゃない。時と場合考えろ、すげー集中してる時に何だお前」