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MY GIRL
第6章 涼太
あ…涼太先輩、傷の手当てしてもらったんだね。

よかった…

お腹を撫でる自分の手はいつしか動きがゆっくり、鈍くなって。

いつの間にか眠りの世界に旅立っていた。


*.。.:*・゚*.:*・゚


「…さーん」

「吉岡さーん」

「吉岡さん、起きて」

「…、」

先生の呼ぶ声が聞こえて、ゆるゆると睡眠の世界から目を醒ます。

「…っ、あ…先生、おはよございます…」

「おはよう。ごめんね、寝てたところ起こして。お腹どう?」

「今はそんなに痛くないです…」

「そう、よかった。あと15分ほどで午後からの授業始まるんだけど、どうする?先生会議だから席外すんだけど、もうちょっと寝てる?」

「あ…戻ります、ありがとうございますっ」

ぐっすり寝てたなぁ。

ゆっくり身体を起こして、うーんって伸びをして。

乱れたスカートの裾を直して、苦しくないようにと数個開けてたボタンをとめて。

髪を手ぐしで梳かし、立ち上がった。

ベッドを軽く整えて、カーテンを開ける。

トイレ寄ってから戻らなきゃなぁ…

「先生、ありがとうございました」

「はい、お大事に〜」

優しい先生の声を背に保健室を出る。

んー、まだ頭起きてない…

お昼休みでまだガヤガヤしてる廊下を歩き、1年の教室がある棟にさしかかると。

「…あっ!美咲、お腹大丈夫?」

「茜ぇ〜、ぐっすり寝てきたぁ」

「顔色よくなったね」

嬉しそうに声をかけてくれた茜。

「ご飯食べてないよね?まだ間に合うよ」

「うん!ちょっと待って、お手洗い行ってくる〜」

「あっじゃあ待ってる〜」

「ありがと〜」

話しながらトイレにつき、茜が待っててくれるのに甘えて中に入った。

済ませて、手を洗って顔を洗って髪や制服を整えて出ると、壁に寄りかかってた茜があたしを捉えるとにっこり笑って。

「茜お待たせっ」

「行こっ!」

2人で、教室に戻った。







大樹SIDE


「美咲、保健室にいたけど」

「ああ、今あれ、あの…大変な時期らしい」

「表現のしかたが大樹らしいな」

「なんだよ。美咲と付き合うまで知らなかったんだよ、それの存在」

「まあ俺らの世代は教わってねえしな。びっくりするよな」


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