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MY GIRL
第7章 愛、芽生える
「よ、美咲。今日は何してんの」

「漢検の勉強です!課題もう終わっちゃったので」

「へぇ、何級?…え、準1級…?」

「はい。1級まで取ろうと思って」

「…え?じゃあ2級まで持ってんの?」

「そうです〜。準1級、結構手強いですよ」

「…凄ぇな。俺2級で諦めたわ」

「2級、難しかったですよね!」

「うん。俺2回落ちたよ」

「そうなんですか!?あたし中2の時に受けたんですけど、ほんと難しくて大変でした〜」

「あぁ、1回目?中2ってすげぇな」

「…?1回目?」

「…、…え?もしかして1発?」

「?はい」

「…」

ただモンじゃねぇな美咲、と言われて首を傾げる。

「準1級、俺は受けないけど…頑張れよ」

「ありがとございますっ」

大樹は準1級まで持ってて、次1級取りに行くらしいから、あたしもその時に一緒に受けに行く予定なんだよね。

それからあたしは黙々と問題集を解き続け、涼太先輩はあたしの前の席で何かの勉強をしていて。

その内、丸つけを終えて一瞬気を抜いた時、集中しすぎてたからかものすごい眠気が襲ってきて。

あたしは大樹の机に突っ伏して、眠ってしまったんだ。

そして…

どのくらい眠ってたのか分からないけど、首に何かが触れてくすぐったかった。

優しい手。大樹に触れられてるみたい…

…ん?この香り。

香水、涼太先輩の…

ゆっくり顔を上げると、涼太先輩が頬杖をついてあたしを見つめてた。

先輩の前なのにも関わらずふぁあ、と欠伸をこぼすと涼太先輩は笑って

「おはよ」

と言ってくれて。

「おはよございます…」

と言いつつ、耳の下辺りに違和感がして首を傾げた。

「あの…涼太先輩。ここ…何かなってますか?」

髪を掻き上げて涼太先輩に見せると、涼太先輩はあたしの耳の下を見つめて口角を上げた。

「…別に?何もなってないよ」

「…、そうですか…」

起きた時に匂った、柔軟剤の香り。

涼太先輩のものだと、思ったんだけど…











でも…じゃあ、気のせいじゃなかったんだ。

あの後もはぐらかされたけど、あたし、涼太先輩に…

ゆっくり顔を上げる大樹。

その表情は、とても妖艶だった。

「大…樹?」

恐る恐る、名前を呼ぶと。


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