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遅すぎた恋
第1章 失恋を癒すのは…
次の日は…
昨日の雨が嘘のように雲一つない晴天だった。
私は昨日のコートを手に取ると
畳んで紙袋の中に入れる。
仕事帰りにクリーニング屋に出そう…
そう思い、それを持って仕事へと向かった。
「おはようございます。」
みんなに挨拶をし、デスクへと座る。
「先輩。おはようございます。
どうしたんですか?そのコート?」
「あ、昨日ね借りたの。クリーニングに
出そうと思って持ってきたの。」
「それ男物じゃないですか〜!?
彼氏さん?」
「えっ…あっうん。そうそう」
顔が少しひきつる。
…彼氏はもういません。…とは言えなかった。
その会話を悠人はジッとこちらを見て聞いていた。
「おい、二宮。ちょっと…」
悠人に、手招きされ
私達はオフィスの外へと出た。
「何…?」
昨日の今日だ。
少しき気まずい…
「昨日は悪かったな…」
急に謝られ、ビックリして
情けない声がでる。
「へっ?…いや、いいよ…
私もごめん…」
そう言うと、悠人は優しい顔で
微かに笑った。