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遅すぎた恋
第2章 初デート??


服を着替え、浴室から出ると…


飛鳥君はまだベッドに座っている。



こっちなんて見ようともしない。




「…なら、帰るね。
今日は楽しかった。ありがとう…

ホテル代…出すから。

置いておくね…」




机の上に一万円を置き、何も言わず
部屋を出ようと入口の方へと体を向けた。




私は…心底素直じゃない。

彼氏なんていないのに見栄を張って…

とても楽しかったのに…

…もっと…いたいのに…

自分の気持ちに気付くのが怖かった。






「ーーっ桜さんっ!」






突然だった。

腕を引かれ、気付いた時には…
飛鳥君に抱きしめられていた。




「あ、あすか…くん?」



「………行かないで…下さい…」



震える声で小さく呟いた言葉。



腕に込められる力が少し強くなった。




「…今日…だけで良い。

…側にいて。」




「…うん…」




本当に私は素直じゃない。

こんな年下の子が素直になってくれないと…

頷けないなんて…。
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