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遅すぎた恋
第3章 高校生の頃の恋愛って…
「まっ、いいじゃん。
オムライス食べよう?」
「…そうね。」
机の方に向きを変えると、
飛鳥君も私の目の前に座った。
「うわ…美味しそっ…」
高校生が作るものとは思えない
フワフワ卵のオムライス。
「得意料理ですから」
一口食べると…本当に美味しかった。
「んー!美味しい!凄いねっ!飛鳥君。」
そんな私を飛鳥君は、優しい顔で見ている。
…何だかこっちが恥ずかしくなる。
「…ありがと。桜さん。」
この子は…急に男の子から…男性に顔が変わるから困る。
こっちの心臓がもたない事を…少しは気付いて欲しい。
「飛鳥君…私が片付けるからっ。」
「いいよ。お客様だから」
何てことない言う風に私が食べたお皿を
持って立ち上がった。
「…っなら一緒に…」
「…いいよ。」
後ろを振り向きながら、やっぱり笑う。
その笑顔を見るたびに…
胸がギュッと閉められる。
…それでもどこかで…
これはただ年下の彼が可愛いだけなのだと
自分に言い聞かせていた。