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遅すぎた恋
第1章 失恋を癒すのは…
「先輩、お先に失礼します〜」
「お疲れ様〜」
…もう18時か…
私も帰ろうかな…
「二宮。」
デスクの後ろで声がした。
その方向へ向くと…
「ん?あぁ…田崎。」
こいつ、田崎 悠人。
…まぁ、私の元彼になった男の友達。
入社当時から一緒で…
遼太と出会ったのも悠人の紹介だった。
「帰るんだろ?少し付き合えよ。」
「んー…」
曖昧な返事のままエレベーターへと乗り込む。
エントランスから出ると…空は雲に覆われ
今にも降り出しそうなほど真っ暗だった。
「これ…降るかもなぁ…」
「そうだね…」
「駅までは行くんだろ?そこまで一緒にいいか?」
…悠人が呼び止めるなんて…
きっと理由は一つだ。
しばらく沈黙のまま、二人は並んで歩いた。
そして、悠人が口を開く。