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遅すぎた恋
第1章 失恋を癒すのは…
「別れたんだって?」
…ほら、やっぱりね。
そんな事だと思ってた。
「うん。」
「何で?」
「知らないわよ。遼太に聞いてよ。」
「それでいいのかよ?」
「…いいも何もあっちが決めたことだから。」
「そんなもんかよ。お前らの3年!」
…何それ…悠人に何がわかるのよ…
私だって…ショックはショックだったのに…
「私達の事だから!放っておいて!」
私の声に悠人は驚いたのか
目を見開き、口を閉じた。
ポツ…ポツ…と雨が降り出し
私達の肩を少しずつ濡らしていく。
「悪りぃ…」
「あっ…ごめん…」
気まずい雰囲気が流れ、
堪らなくなった私は…
「私…少し寄るとこあるからっ…ここで!」
そう言って、逃げるように走った。
徐々に雨が強くなって…
周りの人等はそれぞれに傘をさしだした。
「傘…持ってこればよかった。」
駅の近くのコンビニに寄ると
その軒下で少し雨宿りした。
結構、濡れてしまった私の体から
体温が奪われていく。
「寒っ…」
そして、目線をまっすぐ向けた時だった。