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遅すぎた恋
第3章 高校生の頃の恋愛って…


「ありがとうございます。
確かに受け取りました。」



原稿を受け取り…これで
今月も乗り越えたと軽い足取りで会社へと帰る。




綺麗な緑に囲まれた公園の一角で
撮影をしているような人混みを見つける。



…撮影かな?


そんな考えで、何も思わず通り過ぎようとした。



少しその人混みに目を向けた、その時、

人と人との隙間から確かに…彼が見えた。



「…飛鳥君?」



彼の行動なんて何一つわからない。
メッセージさえ、返していない私が言う権利もない。


けれど、勉強頑張るって言ってたのに…




隣には綺麗なモデルの女の子。

私でも見たことある女の子だ。

その子の彼氏役かなんかなのだろうか、
階段の下から手を伸ばしそれを彼女が
掴むシーンを写真に収めている。


メインが女性のモデルらしいことは解る。
きっと、出来上がった雑誌に飛鳥君の顔は
全部は写らない。




私からだってその顔は見えないけれど…
きっとあのモデルの子に…

今朝見た雑誌のような笑顔を向けているのだろう。




私はそれ以上は見ることはせず足早にその場を通り過ぎた。
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