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遅すぎた恋
第3章 高校生の頃の恋愛って…
「ただいま。」
「おう。お疲れさん…どうした?
そんな遠くまで歩くとこだったか?」
悠人が私や顔を見て噴き出すように笑う。
「…別に。」
特に何も返さず、デスクへと戻り
受け取った原稿を雑誌に組み込む場所に入れ込んでいく。
「先輩?どうしたんですか?」
そんなに顔に出ているのか…
奈々ちゃんも心配そうに覗き込む。
「……奈々ちゃん。私は、バカなのかしら。」
「はっ?」
自分でも自覚するくらい…
飛鳥君が気になっているくせに。
「…恋って難しい。」
「えぇ?先輩!?」
28歳。私初めて歳下に恋をした。
「へぇ。先輩…彼氏さんと別れたんですか。」
そのランチタイム。
堪らず奈々ちゃんを誘い、近くの洋食屋で
ランチを取っている。
おまかせメニューというものにすれば
見事なハンバーグが2つ出てきた。
ハンバーグを見ただけで
あの時の飛鳥君が蘇る。
あぁ。もうなんて重症なの。
末期に近い。…いや、末期も末期かも知れない。
朝来ていたメッセージを返していないのに…
また来るのではとスマホと睨めっこしているのだから。