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遅すぎた恋
第3章 高校生の頃の恋愛って…
仕事も終わり…
自炊する気にもならずコンビニで
ビールと弁当を買って家へと向かう。
結局、私のスマホは1日、静かだった。
…なんて平凡すぎる生活。
昨日の慌ただしい…1日はなんだったのだろうかと思い出す。
「桜さん。」
彼の優しい声が私の頭の中で
フラッシュバックする。
「桜さん!」
そう。輝くほどの笑顔で私の名前を呼ぶ。
「お帰りなさい!桜さん。」
そうそう。いつか…そうやって
お帰りなさいと言われたいわね………ん?
目線を上げると…確かに彼がそこにいる。
「桜さん?」
「な…な…何!?」
不意を突かれて、一気に身体中の体温が上がっていく。
顔が熱くて堪らない。
沸騰しそうなほどだった。
「桜さん…顔真っ赤。
大丈夫?熱あるの?」
そんな私を心配してか彼がジリジリと
距離を詰めてくる。
「だっ!大丈夫!大丈夫です!」
彼の視線が私の手元を見る。
「桜さん。…それ、食べたらダメだからね。」
「ん?」
私も自分の手に握られたコンビニの袋を見る。
!!!!
恥ずかしくなって後ろに隠すと
飛鳥君の小さな笑い声が聞こえた。