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覚性
第3章 徘徊〜澄子、小帆里〜
綺麗で可愛い女性だと思った テレビで見た国民的フィギュアスケート選手の姉妹、その姉の方に似ていると澄子は思った 女性は笑顔を作りながら切れ長の目を少し細め、首を傾げた すっかり見とれてしまっていた澄子は、目の前の美しい女子高生が自分の返答を促しているのだと気づき、慌てて回答した 

「この辺にはありませんけど…、向こうの公園にはあります!」澄子は、自分が無事にこの女子高生の役に立つことが出来たと思い、胸を張って回答した 女子高生は、澄子の指差す方角に目を遣った 澄子の指差した方角には、山とガードレールに挟まれた細い道が真っ直ぐに伸び、その先端は緩くカーブして消えていた 「そっかあ…少し歩くのかな?この道を~、真っ直ぐに行けば~、分かるかな?」女子高生は先程よりもやや砕けた口調で、再び澄子に質問した

澄子が候補に挙げた公園は、若干遠く道も分かりにくかった 今度は澄子が困ったような表情をし首を傾げた すると、女子高生も澄子の真似をするように首を傾げ困った顔を慌てて作った 髪留めをしていない方の髪が眉にかかる 幼い澄子に丁寧に、表情豊かに接してくれる年上の女子高生に澄子は好感を持った 役に立ちたかったが、澄子は申し訳なさそうに、歩いたら10分程度かかり、道も分かりにくい旨を伝えた 女子高生は口を残念そうに小さく窄め、「う~んそっかあ~…」と言った後、口を大きく真一文字に結び、困った顔のまま腕を組んだ 考えているようだ

澄子はいつのまにか女子高生の表情の変化から目が離せなくなっていた 5歳以上は歳が離れているだろう澄子に接している為か、一つ一つの表情の変化が大きく豊かで、その綺麗で可愛い顔付きをより魅力的にしていた 見とれていた澄子は、無意識の内に女子高生に話しかけていた 「トイレ…、我慢出来そう?」 澄子は質問した後にハッとした 自分の質問が非常に幼稚で、まるで同級生と会話してるかのように遠慮の無いものだったからだ 大人の女性に対して、少なくとも自分より年上の、知り合いでもない女性に対しては不適切な発言だったと感じた
澄子は、女子高生が先程までに幼い自分を尊重してくれるような態度を取ってくれていたことを思い、自分を責めた

そんな澄子の自戒など気づかない様子で、女子高生は少し考えた後、ふーっと鼻から息を出し、目を閉じながら首を振り、目を開けながら残念そうに、笑った
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