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覚性
第3章 徘徊〜澄子、小帆里〜
澄子は今登ってきた道をを振り返り、誰か人が来ないか確かめた 誰も来るはずはなかった ふと視線を戻すと、女子高生が澄子には背を向け、茂みの方に向かい手をスカートの中に入れた それが小用の準備をしていると思った 澄子は頭の奥が熱くなり、息が苦しいような錯覚に陥った 目の前で繰り広げられる非日常から、目を離すことが出来ない 出会ってから今までの僅かな触れ合いが、その目の前の大人の女性の仕草の価値を、澄子にとって高めていた もう全く知らない人ではない 少なくとも澄子はすでに、惹かれていた

女子高生は、腰を軽く突き出しながら赤い臙脂のスカートの前方を軽く持ち上げて、何かを取り出しているように見えた それが何なのか、幼い澄子にも明白だった 正面に回りこんでそれをせめて一目見たい でもそんなはしたない事できるわけがない 何より体に力が入らない 澄子はただ女子高生の後ろ姿に釘付けになっていた 見えない部分を想像で補う努力をした 細かく揺れていたその後姿がぴたりと止まり、突き出していた腰を引っ込めた いや、反対に向こう側へ突き出していた そしてピンと背筋を伸ばした いよいよ始まる…澄子は思った 息は荒く、口の中はカラカラだった

その時、女子高生はふっと横を向いた 澄子にはその横顔が確認出来た 横目でこちらを伺っているように見えた 女子高生は今度は上半身を少し捻りながら顔をこちらに向けた 完全に澄子と目が合った その表情は息苦しそうだった 口が半開きで、ハアハアと息が荒く、鼻に力が入って鼻腔がさっきよりも大きく見えた 顔は無理して笑っているような印象で、全体的に赤くなっていた 目はやや虚ろだった 自分の姿が澄子の注意を引いていることいることを確認すると、満足そうに目を細め澄子に微笑みかけてから、ゼンマイ仕掛けの玩具がその場で回転するように、その場で可愛らしくトテトテと地面を踏みしめながら、下半身ごとこちらを向いた 

澄子には最初、そこに何があるのか判別が出来なかった 女子高生が何か手に物を持っているように見えた 黒い何かに包まれていて、工作で作った粘土細工のように赤茶色で、形は筒状だった 黒いガーゼに包まれている焼き物の花瓶のように見えた しかし、それは赤黒く雄々しく勃起した、ペニスだった その根元からは睾丸の袋が大きく垂れ下がり、根元は黒い炎の様な陰毛に覆われていた



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