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覚性
第3章 徘徊〜澄子、小帆里〜
澄子がその、澄子からすれば異形のペニス、に視点を固定していると、上の方から「んふふっ」と熱い吐息の様な音が降ってきた 見上げると、女子高生が戯けたように片目を瞑り、態とらしく困った表情を浮かべながら器用に微笑んでいた 澄子が目を奪われているのを見て、苦笑していたようだ 鼻で笑っていた
幼い澄子がペニスに熱い視線を送る様子を笑う女子高生の鼻息が、先ほどの熱い吐息の様な音の正体だと澄子は思った

女子高生は再び「んふふっ」と鼻で笑い、目を大きく開け、上下の唇をはむっと口の中に軽く巻き込み、首を傾げながら澄子の顔を覗き込んできた まるで澄子に「どう?」と自分のペニスを鑑賞した感想を求めているかのようだった 澄子は一瞬どうすればいいか分からなかったが、咄嗟に口角を持ち上げた 笑顔を作ったつもりだったが、そう見えているのか、それで良かったのか、自信はなかった

それでも、女子高生は澄子の気持ちを理解してくれたのか、笑顔を向けた その目は満足そうに細められているものの、眼光が先程までとは比較にならない強さで澄子の表情を捉えていた 澄子は自分の張り付いただけの笑顔を自覚しながら、その目を見つめ返した

すると女子高生が、今度は眉を持ち上げ瞳を見開きながら口も大きく開け、驚いたようなような表情を見せた 声は出ていないが、「ああっ」っと驚いている、という演技のようだ そして視線を澄子の顔から下のほうに移動させた どうやらその視線の先に、澄子に見せたい物があるらしい、そう感じ取った澄子は視線を誘われるままに移してみた そこにはやはり、その上品で優しそうな容姿からは想像できないほど醜悪なペニスが屹立していた

ペニスは相変わらず小刻みに脈動していたが、一度大きく頷くようにその先端を一度下げ、その赤黒い色を鮮やかに強めながら、一瞬、さらに膨張したように見えた そして、それが錯覚だったかのように元の位置にその先端を戻していく その先端にあった縦の模様から、湧き水のように一筋の水流が流れ落ちた (それじゃあ私、今からオシッコしちゃうね) 女子高生が、周囲には誰もいないのに、内緒話をする話し方で澄子だけに方針を明かした  

その宣言を聞いた澄子は、ペニスの向きから尿の射角を予想し、尿が自分にかからないように念の為、たじろぐ様に半歩横に避難した それを見た女子高生は、また熱い鼻息を漏らした

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