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覚性
第3章 徘徊〜澄子、小帆里〜
澄子は周囲を見渡した 太い道路が緩やかな坂になっており、その脇に逸れる一本の小道がある この2つの道に挟まれている小山があり、その小山を登っていく山道が脇の小道に入ってからすぐの所にぽっかりと入り口を開けている 澄子が数年前に登って行った道だった 今にもあの女子高生がひょっこり姿を表しそうだった

人通りが少ない道だが、今は午後3時を少し回った所だった 近くには学校があり、下校する生徒が通るはずだ 澄子は太い道を少し下ってみた 遠くから小さい女の子が歩いて来るのが見えた 澄子は少し股間が熱くなった 期待で胸が高鳴り少し息苦しい気分になった これから起きる事が楽しみな気持ちが強くて頭が重く熱くなる 足元がふわふわとした感覚になりながら、澄子は山の小道の入り口にまで戻った 今は山の木々に葉が繁り、周囲の世界から遮断してくれている

澄子は興奮して喉の渇きを覚えながら、一つの幸運を願った それはあの女の子が太い道を真っ直ぐに登って行かずに、小道の方に曲がって来ることだった そうでなくては澄子がここに潜む意味がなかった 流石に見通しのいい道まで出て行くわけには行かなかった 澄子はスカートをたくし上げ、硬くなったペニスを曝け出した 固唾を呑んで賭けの帰趨を見守る 全身が痺れた様な緊張感に包まれていた 茂みから上半身を乗り出して分かれ道の方を覗き込む 今の澄子の姿はとてもコミカルな格好だろう 臙脂色のスカートをウェストに挟み込み、勃起したペニスを股間に突出させながら、何かを楽しみに身を乗り出して見守っている 正に変態という姿だった 表情はほんのりと赤く、息は大きく荒く、表情からは歓びが零れてしまっていた 

女の子の姿が見えた 一人でゆっくりと下を見ながら歩いている 澄子の半分くらいの身長だろうか こちらには全く気付いている様子はなかった 

そして、澄子の願いは空しく、その女の子は直進してしまった 一瞬でその姿は影絵のように見えなくなった 澄子は落胆していると、ふと話し声が聞こえた 中学年くらいだろうか 女の子が二人、仲良く並んで歩いているのが見えた そして二人はこちらに曲がってくる 澄子は自身の幸運を喜んだ 一度は暗くなった気持ちが現金にも反転した 澄子の潜む茂みの前に向かってゆっくり進んでくる 澄子は上半身を引っ込めた 二人の歩くスピードを逆算し、タイミングを計った 
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