この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
秘蜜に濡れて
第2章 夢見たいつか。
「もう帰るの?」
「これから…里美さんたちとゴハンに行くんです」
驚きながらもあいりは答える。
「…里美って怜二の幼なじみだよね?」
あいりが頷くと着信にスマホが震えた。
表示されたのはまさにその里美だった。
「怜二がうちで飲もうって言ってるって言って」
「え?」
「一緒にいたい」
思わず落としそうになったスマホを握り直して、撥春を見つめる。
「電話、出たら?」
「あ…はい…もしもし、うん、今終わった、それでね…」
エレベーターのなかであいりの説明だけが響く。
「そうなの、ニコルに、っ!!」
きゅっと左手を握られ、あいりは言葉を見失った。
そっと視線を上げると素知らぬ顔で前を向く撥春がいた。
「あ、ごめん、うん、じゃあ時間はそっちでお願いします、はい、また後で」
通話を終えて了解を示すと、撥春は満面の笑みを浮かべた。
その無邪気な笑みにあいりの胸が締め付けられる。
エレベーターのドアが開くと、撥春は足早に非常階段へ向かった。
「これから…里美さんたちとゴハンに行くんです」
驚きながらもあいりは答える。
「…里美って怜二の幼なじみだよね?」
あいりが頷くと着信にスマホが震えた。
表示されたのはまさにその里美だった。
「怜二がうちで飲もうって言ってるって言って」
「え?」
「一緒にいたい」
思わず落としそうになったスマホを握り直して、撥春を見つめる。
「電話、出たら?」
「あ…はい…もしもし、うん、今終わった、それでね…」
エレベーターのなかであいりの説明だけが響く。
「そうなの、ニコルに、っ!!」
きゅっと左手を握られ、あいりは言葉を見失った。
そっと視線を上げると素知らぬ顔で前を向く撥春がいた。
「あ、ごめん、うん、じゃあ時間はそっちでお願いします、はい、また後で」
通話を終えて了解を示すと、撥春は満面の笑みを浮かべた。
その無邪気な笑みにあいりの胸が締め付けられる。
エレベーターのドアが開くと、撥春は足早に非常階段へ向かった。