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秘蜜に濡れて
第18章 deep inside
「あの…着替えここに置いておきます」

竜は促されるままお風呂にも入っていた。

和室へ戻ると、スマホに明日は11時マンションまで迎えに行くと貴文からメールが来ていた。

あいりは仕事だし、ここからマンションまでは20分もあれば着くだろう。

「起きてますか?」

襖を開けたあいりの手には麦茶の入ったコップ。

「はー飲み過ぎたかも…二人とも強いな」

「姉はもっと強いですよ」

「お前は弱いのにな?」

「嗜めればいいんです!…あの…兄が強引ですみませんでした」

「楽しかった、また来ていい?って直輝とは約束済みなんだけど」

「はい、こんなところで良ければ」

「明日、仕事だろ?早く寝ろよ?」

「おやすみなさい」

布団に入ると、遠くで微かにあいりの声がした。

ほろ酔いも手伝って心地よい眠りへと落ちていった。



「おはようございます、ご迷惑お掛けしました」

あいりは出勤するなり、課長の元へ向かい頭を下げた。

「頭打ったって聞いて驚いたよ、検査の結果は大丈夫なの?」

そんなところまで嘉紀が手を回してくれてたかと思うと、胸が詰まった。

はいと返事をして席に着くと、机は山のような書類に埋もれていた。


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