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秘蜜に濡れて
第18章 deep inside
駐車場に車を停めると竜はエントランスへと走り出した。
そこにはすでに啓介たちが車に乗り込んでおり、貴文がそわそわと辺りを見回していた。
「悪いっ!」
着いたのは事務所の一階にある簡易のスタジオ。
アップを始めるパフォーマーの横で竜はあいりの母が出掛け間際に持してくれた弁当を食べ始めた。
「何それ?今度の女は家庭的がウリなのか?」
浩一郎は卵焼きを摘み食いする。
「美味っ!」
簡易の弁当箱と割り箸、中身はどちらかというと定番の地味目なメニューだったががっちり胃袋を掴まれた。
ワラワラと司や将人迄近寄って来ては、次々とおかずをつまんでいく。
「アップは終わったのか?」
正宗の後ろから博嗣が、1人の男性を伴って入って来た。
「博嗣さん?リハに顔出すなんて珍しいね」
神妙な顔つきの博嗣を正宗が促す。
「橋口 美紅はこの前のセミファイナルをもってスタイリストを辞めさせて頂きました、今後は彼、長友 優が担当します」
「急に…どうして?」
「岩崎さんの指示です、橋口本人も納得の上です」
あとファイナルの二日間を残すのみのこの時期に、メンバーは顔を見合わせた。
ただ一人、竜だけが苦虫を噛み潰した渋い表情でそっぽを向いていた。
そこにはすでに啓介たちが車に乗り込んでおり、貴文がそわそわと辺りを見回していた。
「悪いっ!」
着いたのは事務所の一階にある簡易のスタジオ。
アップを始めるパフォーマーの横で竜はあいりの母が出掛け間際に持してくれた弁当を食べ始めた。
「何それ?今度の女は家庭的がウリなのか?」
浩一郎は卵焼きを摘み食いする。
「美味っ!」
簡易の弁当箱と割り箸、中身はどちらかというと定番の地味目なメニューだったががっちり胃袋を掴まれた。
ワラワラと司や将人迄近寄って来ては、次々とおかずをつまんでいく。
「アップは終わったのか?」
正宗の後ろから博嗣が、1人の男性を伴って入って来た。
「博嗣さん?リハに顔出すなんて珍しいね」
神妙な顔つきの博嗣を正宗が促す。
「橋口 美紅はこの前のセミファイナルをもってスタイリストを辞めさせて頂きました、今後は彼、長友 優が担当します」
「急に…どうして?」
「岩崎さんの指示です、橋口本人も納得の上です」
あとファイナルの二日間を残すのみのこの時期に、メンバーは顔を見合わせた。
ただ一人、竜だけが苦虫を噛み潰した渋い表情でそっぽを向いていた。