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秘蜜に濡れて
第21章 儚いダイヤモンド
熱狂の渦だった。
三時間なんて時間はほんの一瞬の様に過ぎ去り、ステージの端から端まで駆け回って、客席の隅から隅まで、そこにいた全ての人と感動を共感した。
「ありがとうございました——っ!!」
手を挙げてそう応えた将人の背中を見た時、終わりが来たのだと胸がぐっとなり、思わず涙が溢れそうになった。
そして…
スクリーンいっぱいに現れた文字。
Do you see what kind of dream next?
メンバー全員が目を輝かした瞬間。
ファンの歓声に背中を押されながら、次のステージへ向かう。
さっきまでの物寂びしさは影を潜め、ただ前へと進む期待感しかなかった。
今夜のステージを降り、スタッフと手を叩き合って成功を喜んだ。
「お疲れ」
盛り上がる会場に背を向けて階段に座ってスマホを見つめていた竜に、撥春が声を掛けた。
手にはグラスと新品のシャンパン。
「メール?女?」
「まぁ…そんなとこ?」
「誰?」
「花屋の花子さん」
はぁ?と首を傾げ、笑い合う。
「竜…あのさ、お前…本当はあ…」
「撥春、俺、お前のこと好きだよ」
面を食らった顔で竜を見つめる。
三時間なんて時間はほんの一瞬の様に過ぎ去り、ステージの端から端まで駆け回って、客席の隅から隅まで、そこにいた全ての人と感動を共感した。
「ありがとうございました——っ!!」
手を挙げてそう応えた将人の背中を見た時、終わりが来たのだと胸がぐっとなり、思わず涙が溢れそうになった。
そして…
スクリーンいっぱいに現れた文字。
Do you see what kind of dream next?
メンバー全員が目を輝かした瞬間。
ファンの歓声に背中を押されながら、次のステージへ向かう。
さっきまでの物寂びしさは影を潜め、ただ前へと進む期待感しかなかった。
今夜のステージを降り、スタッフと手を叩き合って成功を喜んだ。
「お疲れ」
盛り上がる会場に背を向けて階段に座ってスマホを見つめていた竜に、撥春が声を掛けた。
手にはグラスと新品のシャンパン。
「メール?女?」
「まぁ…そんなとこ?」
「誰?」
「花屋の花子さん」
はぁ?と首を傾げ、笑い合う。
「竜…あのさ、お前…本当はあ…」
「撥春、俺、お前のこと好きだよ」
面を食らった顔で竜を見つめる。