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きみに鎖を
第2章 ーー


ついていくべきか。ついて行きたくない。でも男は朝ごはんって言ってた。朝ごはん。しばらく考えた後、苛立たしげに歩き出す。



(だって!お腹空いたのよ!!)




キュルキュルと切なく響くお腹を押さえて男の後を追って寝室の扉を開けると。



「...階段?」




昨日、確か浴室からそのまま来たんじゃ...?ーーーきっと別の扉があるんだ。ここはマンションじゃなかったんだ、と心の中でひとりごちて、ゆっくり降りていく。




そして降りきった先に広がる光景に思考がとまる。




燦々と太陽の光が目に眩しい。ガラスの向こう側には緑。木の先がみえる。ここは3、4階ってこと?木々の隙間から向かいの部屋が。



(....中庭、?)




「ここは俺の屋敷。親の庇護下にいるのがいやで買い取った。どうだ、綺麗だろう」




(....俺の、屋敷?)





改めて紫堂家の大きさを目の当たりにしたレナだった。










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