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きみに鎖を
第1章 ー
まるで高級マンションのモデルルームのように整えられた部屋だった。
もちろん見覚えなんてない。
「...すっごい...」
レナには一生縁のなさそうな上質な家具たちに指を這わせる。部屋はキッチン、バスルーム完備でずっと生活していけそうだった。
と、そのとき。
「おきたか」
突然聞こえた低く響く声に、肩を震わせた。
(だ、だれ?)
彫刻のような男だった。あまりの美しさに言葉を失う。
「気に入ったか?」
「.....はい?」
「この部屋だ」
「あ はい...とても、綺麗ですね....?」
満足気に笑った男は、立ち尽くすレナに近寄り、ーーーーカシャン、と。
手錠をかけた。
「今日からここで暮らしてもらう」
「え....?」