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きみに鎖を
第3章 ーーー
いまの自分にあるのは、この貧相な身体だけ。
(勝手に)住居も仕事も失い、いまこの屋敷から追放されてもどうしようもできない。
だとしたら
ーーー衣食住すべてを保障する。俺といればいい
その言葉に従っていたほうが、得策ではないだろうか。
だがしかしここで発生する一つの問題。
ここに連れてこられてからしたこと、そう言われて小さな頭に浮かぶのは、セックス、セックス、セックス。
「〜〜っ!」
衣食住を提供する代わりに身体を差し出せと、そういうこと?
なんか....ヒモ(女ver.)みたい....
断じて!!自ら望んだわけでは!!ないけれど!!
苛立ちに任せて目の前のリビングテーブルをダンッ!!と叩き
「...くぅぅぅ....!」
痺れる拳に悶えるレナは、数少ない使用人がチラチラと自分を見ていたなんて、まったく気づかなかった。
「(レナ様....情緒不安定な方なのだろうか...?)」
数時間後、昼食後にそっと出された甘いココアに首を傾げつつ、ほっと表情を和らげたレナなのであった。