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きみに鎖を
第3章 ーーー
(というか、衣食住って言ったのに、わたしに与えられてる衣、バスローブだけなんですケド)
柔らかい素材は好きだが、いかんせん心許ない。
お腹の前で結んだリボンを解けばすぐに脱げてしまう。ぐいと襟元をつかまれれば胸元ははだけ、おまけに膝上の丈。
下着でさえ与えられていないためこの一枚が最初で最後の砦なのだ。
日が暮れたころ、さっさと美味しい夕食を済ませお風呂を浴び、早々にベッドに寝転んだレナ。
寝てしまおうと目を瞑るものの、昨日、中庭で寝て起きたら身体を弄ばれていた....そんな嫌な記憶がある以上寝るに寝られずにいた。
「ただいま....レナ?」
もんもんとするレナの元に、いつの間にそんな時間が経ったのか、男が帰ってきて。
「起きているだろう?」
「....まぁ」
仕方なく、といった感じで返事をし、ごろりと寝返りをうつ。スーツ姿の男が思ったよりも近くにいて、びくり、身体を震わせた。
「レナ、」
「ーーーYes、よ」
「ん?」
横たわったまま、睨むように男を見上げ。
「契約、するわ」