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鍵の音
第1章 希望は鳴る
 龍の発言を理解して、腹が立った。
 
「はぁ?心配してんの?」

 たったの14歳の女にきつい口調で食って掛かられたくらいで、龍の肩はびくついた。
 今の私と同じくらいの時、1年くらい塀の中にいたくせに。

「だって、」
「脱いでよ。しなくていいならラクだって思ったけど、龍ちゃんなんかに、ヘタレの龍ちゃんなんかに勃たないって言われて、心配までされたら、むかつく。早く脱いでよ」

 ズボンの布ベルトが掛かった腰に手をかけ、手順もわからないのに無理矢理引き下ろそうと試みる。
 が、やはり龍の手がそれを阻止した。
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