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鍵の音
第1章 希望は鳴る
 ライターで火を起こしてもらい、先端を炎に近付ける。
 100円ライターの安いオイルの香りはすぐにマルボロの甘い香りに消えた。

「ナマでやらせてんだろ。このままじゃいつか、デキちゃうよ」

 センセーでも母親でも地域の民生委員でもケイサツでもないのに、龍はそんなことを言う。

「その時はその時」
「デキたって、誰も助けてなんかくれないよ。先輩はあんな人だし、そしたらリエちゃん、どうす」
「嘘だよ」

 久しぶりに体内に取り込む甘い煙に頭がふらついた。
 目が廻る。耳の中に鍵の音が聞こえる。
 私は言葉を続けた。

「生めない身体だから。でなきゃ、こんなこと、するわけない」

 陰気な顔が黙り込むと、室内はお通夜のほうがまだマシだと思うくらい暗い雰囲気に包まれる。
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