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ジェミニの檻
第7章 声を聴かせて
首筋に顔を埋める志貴。

触れている唇が冷たい。

「志、貴…なんか冷たい…んだけど…」

「水飲んだからだろ」

続かない会話、冷たいのに身体の芯が火照ってくる。

「花火の音、心臓に響くな」

心臓の音なのか花火の音に震えているのか定かでない。

ドキドキと鎮まらない鼓動に、六花は俯く。

「花火、見に来たのに何処見てんだよ」

くいっと顎を上げられて、視界には大きな花火が花開く。

手が解かれて、志貴はペットボトルの水を傾ける。

喉を伝っていく音が耳元で鳴った。

ポタリと零れた雫が六花の背中を伝った。

「冷た…」

「暑い?」

首を振る六花。

「浴衣、自分で着たの?」

「うん」

「髪も?」

綺麗に編み込まれた髪型。

「これは、おかあさんに…」

ふーんと志貴はうなじを眺める。

白地に菖蒲柄がよく映える浴衣は由岐のために着付けたのだろう。

ふと素朴な疑問が湧いて、耳元で囁いた。

「浴衣のときって下着着けてないの?」

「!そ、んなわけな…!」

にやりと笑っている志貴にからかわれたのだと気付いて六花の口を尖らせて花火を見上げた。
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