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ジェミニの檻
第8章 endgate

志貴にメールするのも保留したまま時間だけが過ぎる。
朝、由岐は明らかに不機嫌な顔で電車に乗り込んできた。
「おはよ…天体観測ってどういう事?」
後ろでえれなが手を合わせている。
「どういうって…宗治さんが誘ってくれたの、由岐くんの合宿と重なるから…いいかなって…」
「俺のは部活、そっちは遊びでしょ?しかも大学生と泊まりって…」
「天体観測だもん、遊びじゃないよ!わざわざ…」
「わざわざ星を見に男と泊まりで行くの?」
「由岐くんだって女の子、いるでしょ?」
「梢はマネージャーだよ!」
渉もえれなも止められず、ハラハラと二人を見守っている。
「…メールも電話もいつも疲れたばっかり…たまのデートだって、すぐ部活のこと考えて…私はずっと楽しみにしてたのにっ…!」
由岐は瞳を潤ませて抗議する六花に向かって、ため息をついた。
「しょうがないじゃん…」
「由岐っ!」
あっという間に明応学園の最寄駅で、由岐は振り向くことなく降りて行った。
「六花…」
えれなに肩を抱かれると六花は手の甲で涙を拭った。
朝、由岐は明らかに不機嫌な顔で電車に乗り込んできた。
「おはよ…天体観測ってどういう事?」
後ろでえれなが手を合わせている。
「どういうって…宗治さんが誘ってくれたの、由岐くんの合宿と重なるから…いいかなって…」
「俺のは部活、そっちは遊びでしょ?しかも大学生と泊まりって…」
「天体観測だもん、遊びじゃないよ!わざわざ…」
「わざわざ星を見に男と泊まりで行くの?」
「由岐くんだって女の子、いるでしょ?」
「梢はマネージャーだよ!」
渉もえれなも止められず、ハラハラと二人を見守っている。
「…メールも電話もいつも疲れたばっかり…たまのデートだって、すぐ部活のこと考えて…私はずっと楽しみにしてたのにっ…!」
由岐は瞳を潤ませて抗議する六花に向かって、ため息をついた。
「しょうがないじゃん…」
「由岐っ!」
あっという間に明応学園の最寄駅で、由岐は振り向くことなく降りて行った。
「六花…」
えれなに肩を抱かれると六花は手の甲で涙を拭った。

