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Black velvet
第6章 革と 金具、そして足枷の先には。
足輪と革紐で 繋がれる時間が
カズは 気に入ったらしく
(光熱費も 食費もかからないから
というのが それより大きな理由だろうが)
店では いまでも売れっ子だが
約束通り 貸し切られることはなく
接客が終わると タクシーでうちに帰ってくる。
ただ、毎日を ここで過ごせと
強要はしていないから
たとえば 大学の友人に会う、
髪を切りに行く、
ときには 部屋に物を取りに行くとか
ひとりで外出する事も なくはない。
…恋人では ないと分かってはいるが
皮肉なことに ときどきするsexは、
密かに趣味を共有する
恋人同士のようにすすんでいく。
・
「んぅ… ふ…」
たとえば、ソファに並んで座っている時に
欲情して、おおいかぶさる俺のしたで
影につぶされそうな ちいさなからだ。
喉元に 舌を這わせれば
細い顎が 酸素をもとめるようにあがる…
肩の下に 手をさしいれて
赤い耳朶に 輪郭に…
喘ぎに甘えが濃くなり
ベッドルームへつれて行くために
ながくたるむ革紐をすこし手に巻き
抱きあげた。
首にしがみつく腕の加減か
カットソーの胸もとが さらに誘い気味だ。。
ドアを開け、ベッドにおろして
シャツを… 脱がせて気がついた。
首の後ろに 咬み痕。。
不実を責める権利があるような恋人ではない、という
形を目にしてしまうことの 重さに
俺は 呻きをくいしばる。
カズ。 お前は、結局のところ
すこしも俺に 繋がれていないのか。
カズは 気に入ったらしく
(光熱費も 食費もかからないから
というのが それより大きな理由だろうが)
店では いまでも売れっ子だが
約束通り 貸し切られることはなく
接客が終わると タクシーでうちに帰ってくる。
ただ、毎日を ここで過ごせと
強要はしていないから
たとえば 大学の友人に会う、
髪を切りに行く、
ときには 部屋に物を取りに行くとか
ひとりで外出する事も なくはない。
…恋人では ないと分かってはいるが
皮肉なことに ときどきするsexは、
密かに趣味を共有する
恋人同士のようにすすんでいく。
・
「んぅ… ふ…」
たとえば、ソファに並んで座っている時に
欲情して、おおいかぶさる俺のしたで
影につぶされそうな ちいさなからだ。
喉元に 舌を這わせれば
細い顎が 酸素をもとめるようにあがる…
肩の下に 手をさしいれて
赤い耳朶に 輪郭に…
喘ぎに甘えが濃くなり
ベッドルームへつれて行くために
ながくたるむ革紐をすこし手に巻き
抱きあげた。
首にしがみつく腕の加減か
カットソーの胸もとが さらに誘い気味だ。。
ドアを開け、ベッドにおろして
シャツを… 脱がせて気がついた。
首の後ろに 咬み痕。。
不実を責める権利があるような恋人ではない、という
形を目にしてしまうことの 重さに
俺は 呻きをくいしばる。
カズ。 お前は、結局のところ
すこしも俺に 繋がれていないのか。