この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Black velvet
第6章 革と 金具、そして足枷の先には。
いちど革紐をはずさなければ
すべて脱ぎすてることは できない。
それはすこし 面倒だが
はずしたあとにも、つけなおす。
待つあいだの 欲に濡れた瞳を
はずかしそうに隠すまぶたや、
再び顔をおおう腕は
カズも欲しがっていると
教えてくれる。
それは、儀式みたいなものだ。
容赦なく 快感の波をあたえると、
その声がとまらなくなるのを きき
カラダをうらがえすときに
ぶつかる足輪の音にも ふるえるのをみる。
いつも ここにいればよいものを。
・
綺麗にしたカラダを ベッドにおろして
また 二人の足を繋いでいると
「ごめんなさいって 言わなきゃいけない?」
かすれた声がした。
「いや。 二度とそいつのところへ
行かなければ、 なにも言わなくていい」
顔をみると、目をそらした。
「行くというのなら 帰さない」
… はじめて言葉にした。
帰さない、と。
すべて脱ぎすてることは できない。
それはすこし 面倒だが
はずしたあとにも、つけなおす。
待つあいだの 欲に濡れた瞳を
はずかしそうに隠すまぶたや、
再び顔をおおう腕は
カズも欲しがっていると
教えてくれる。
それは、儀式みたいなものだ。
容赦なく 快感の波をあたえると、
その声がとまらなくなるのを きき
カラダをうらがえすときに
ぶつかる足輪の音にも ふるえるのをみる。
いつも ここにいればよいものを。
・
綺麗にしたカラダを ベッドにおろして
また 二人の足を繋いでいると
「ごめんなさいって 言わなきゃいけない?」
かすれた声がした。
「いや。 二度とそいつのところへ
行かなければ、 なにも言わなくていい」
顔をみると、目をそらした。
「行くというのなら 帰さない」
… はじめて言葉にした。
帰さない、と。