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Black velvet
第6章 革と 金具、そして足枷の先には。
いちど革紐をはずさなければ
すべて脱ぎすてることは できない。

それはすこし 面倒だが
はずしたあとにも、つけなおす。


待つあいだの 欲に濡れた瞳を
はずかしそうに隠すまぶたや、
再び顔をおおう腕は

カズも欲しがっていると
教えてくれる。




それは、儀式みたいなものだ。


容赦なく 快感の波をあたえると、
その声がとまらなくなるのを きき

カラダをうらがえすときに
ぶつかる足輪の音にも ふるえるのをみる。



いつも ここにいればよいものを。



・

綺麗にしたカラダを ベッドにおろして
また 二人の足を繋いでいると


「ごめんなさいって 言わなきゃいけない?」

かすれた声がした。



「いや。 二度とそいつのところへ
行かなければ、 なにも言わなくていい」


顔をみると、目をそらした。


「行くというのなら 帰さない」


… はじめて言葉にした。
帰さない、と。
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