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Black velvet
第6章 革と 金具、そして足枷の先には。
「もう 行かない…っていうか
部屋には あいつをもう いれない」


「カズの 部屋に?」


恋人でもない俺が
部屋に 誰かを招いたことを咎める
権利はない。


そいつの所へ行くのなら
帰さない、とは言ったけれど
それくらいは パトロンとしての発言なら有りだろう。

例えば 本気で拒絶されるほどには
長く拘束するつもりは ない。


革紐が 俺の足にも繋がっているのは
なぜなのか、
カズにもいつか気付いてほしいと
思っていたのは
ひとりよがりだったのだろうか。


黙っていると ゆっくりと
細い声が 話しはじめた。。




「トモダチを つくりたいと
思ったこともなくて、
おれには 優しくしてくれた そいつ
ひとりしか いなくて」


「友達に 抱かれてたのか?」


ううん、と 俯いて首をふる。


「おれを モデルにして
絵を描いてたのは…
あいつの依頼だったんだって」


「友達が おまえのヌードを
依頼していた、と」


聴いただけでは 掴めず
言葉にして確認してみれば

かなり気味が悪い事態だが
今度は、カズは頷いた。


「脱ぐとこも 全部 録画してて
それで… グラスに出させられたのも
飲んだのは そいつだったって」


「それは 友達とは言わないだろ。
部屋に入れないどころか
会うのもやめろよ」

これは、大人としての当たり前の警告。


泣いていいのか わからない
というような カズの肩を抱くと

色素の薄い瞳が 濡れたまま
俺を見上げた。


「でも…そいつが おれを忘れたら
おれは どこにいるの?」


家族がいないのだと
暗に 言っているように聞こえ、
それも確かめようとして 止めた。


こいつに必要なのは もう質問ではなく
…答えなんだ。


「ここに居ればいい」
意味が 伝わるだろうか。
…俺は おまえの存在を保証する。











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