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Black velvet
第7章 細く光る、鎖。
ナビで 工事渋滞を避けて
ビルの下へ辿り着いたときには
すでに、赤色灯が見えた。


予想外に多い警察車両で
パーキンクスペースが 塞がれているが

近付いてきた警官に
ウィンドウを開け 通報した者だと伝えると
停めることを許可された。


「ただし、被害者が解放されるまでは
ここに居てください」


不穏な言葉に 上を見上げた時
無線からも 建物の中からも
「確保確保!」の 声が響いた。


加害者の事はそれで分かった
あいつは、カズは…



「被害者 発見、保護
救急搬送は 必要なし」

窓が開いて 大声が響いた。


俺は 「加害者はもう確保したんだろう」と
警官を振り切ろうとしていたが
その声に 制止の腕が緩んだので
ビルの中へ 駆け込む。


非常階段を登り、
扉が開いている 騒がしいフロアへ。。


またも制止されかけるが
下から 通報者だと連絡が入ったらしく
ちいさなカラダがへたりこむ廊下へ
はいることを 黙認された。


「カズ… 大丈夫か…」


うつむいて座りこんで
質問には答えていなかった様子のカズが
俺をみつけて 顔を歪め、手を伸ばした。


さすがに警官に囲まれたここで
抱きしめるのは、はばかられ

隣に 片膝をついて
背中をさすってやると
しがみつくようにして泣き出す。


「失礼ですが、ご家族ですか」


「彼も 部屋は借りていますが
私の家に ほぼ同居しています」


視線に 関係を探る色が
ちらほら見えるが、
構うことはない。


「まぁ、とにかく無事で良かった
下の店では、従業員が
掃除を始めていましてね。
マスターキーが あったんです

彼をどうするつもりだったのか…
スタンガンを改造して
かなり強力な物にしていた様ですから」


「今日は 連れて帰っても?」


「そうですね…事情はお聴きしたいですが」


「署に伺うにしても 後日ではいけませんか。
今日 すこしでも、と仰るなら
私の家に 来て頂いて」


それで良い、となり
俺はそのまま カズを腕に抱えて
車へ降りた。



















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