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Black velvet
第8章 sweet vintage
*カズ


ひとびとの目を惹きながら、見慣れた車が
送迎車用の 駐車スペースに停まった。


「ありがと」




乗り込むと、運転する横顔は
顔色が悪いとかなくて

やっぱり 悪いのは、機嫌のほうなのかも





「買い物してから 帰ってもいい?
なんか お菓子」




家にあるような高級な 濃いやつじゃなくて
ふつーの甘いチョコとかたべて
すこしでも落ち着きたい… というのは 言い訳。

ワンクッション置きたいだけ。





なのに「急がないなら またにしてくれ
今日は 話がある」って。


どきどき、する…

わるいこと してなくても
パトカーが うしろにつくと運転がへたになるときく
あの心理。


・

ベルも いつもより静かに
玄関のなかへ消える俺たちを、ひそっと見てた






・
リビングに 入って、テーブルを見て
…気がついた


もしかして。



「悦司さん、あれ」


おれは 彼を見上げながら
おもわず、、「ねぇ 」とかでなく
めったに呼ばない名前をくちにしてた




「あれ、誰かから おれへのプレゼントだって
かんちがいしたの?」





言葉を 探しているのか
無言で見つめてくる目に おもわず
微笑みかけてしまう



あなたは いつも、おれの何を見てるの


よそ見なんか できないくらい
あなただけが すきなのに。




他の人から もらったものに、下心を感じたら
この家に隠すなんて …するわけがない。
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