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Black velvet
第3章 最初に 痛んだものは。
【家でも いいなら、迎えに行く。
外がよければ 指定してくれ】
今度は、電話番号を 書き添えた。
…すぐに着信。
「迎えにきてくれる? 駅までは行くから
住所を教えて」 挨拶は抜きか、と
長いこと忘れていた感覚に 胸を擽られる。
「いや、今居る所の近くまで行こう」
まだ昼間だが、 なんとなく
ひとり駅前に立たせたくない。
「じゃ お願い」
コーヒーショップで待ち合わせとは
全く似合わないシチュエーションだ。