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Black velvet
第4章 双方向の印
ベッドルームに 連れて入り
先に服を脱ぎ捨ててみると

着痩せする 俺の骨格や、纏う筋肉
半ば勃ち上がったペニスのサイズに
カズは 無意識に後ずさった。


怯えがあると、身体も強張って
きっと上手くいかないだろう。

俺だって、 知識だけはあるが
男相手の経験はない。






「今日は やめとくか?」


「…ううん」



そう答えたときには、 もう カズは
すこし落ち着いていて
強がりではなさそうに 見えた。






彼を ベッドに仰向けにさせ
脱がせていくほどに、俺は 興奮した。


薄い体なのに 触れると柔らかい。
そして、肌が どこも美しい。


仰向けのまま 膝を立たせると
足の付け根の窪みまで滑らかで
その間にあるものは、俺と同じなのに
…激しく 欲情した。



買ったばかりのローションを
震えるペニスも含め、一帯に たらし
華奢なカズに のしかかった。


擦り合わせながら、首筋を舐め上げ
髪に指を差し入れて 唇を合わせ


まるで、恋人を抱くように
自然と振舞っていた。





なのに、今 ドーベルマンのリードを
片手に 歩く俺は

あいつの片脚を 繋いだまま
部屋を出て来た。













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